想像することが楽しくなる仕掛け絵本『まどからおくりもの』
紹介する作品
書名:まどからおくりもの
著者・イラスト: 五味太郎
出版社: 偕成社
初版年月日: 1983年11月
ページ数:36ページ/寸法:23 × 24 cm
伝えたいこと
窓の向こうにいる動物を想像しながら楽しめる仕掛け絵本。楽しく優しいストーリーも魅力的。
仕掛け絵本て聞くだけで、楽しそうでワクワクする🌟
実際には、どんな内容の仕掛け絵本なのかな?
この絵本の内容を紹介するね!!
窓の向こう側を想像しながら、大人も子供も会話が盛り上がる、楽しい絵本だよ。
あらすじ紹介(仕掛けの内容と結末を含む)
仕掛けの内容
全てのページ(お家)の窓の部分が、切り抜かれた仕掛けになっています。そのため、窓を通して、部屋の一部が見える仕掛けになっています。
あらすじ紹介
サンタクロースさんが、クリスマスプレゼントを配るため、いろいろな動物や人間の男の子が住む家に行きます。
窓から、中にいる動物の一部を見たサンタクロースさんは、「ここはどうやら〜のおうち」と言って、プレゼントを贈りますが、実際に中にいるのは想像と違う動物でした。
窓からは、誰もいないように見えた家には、プレゼントを贈りませんでしたが、実際には、くまさんがいました。
サンタクロースさんが選んだ贈り物は、それぞれ違う動物へのプレゼントになってしまいましたが、最後はどの動物も、もらったプレゼントを嬉しそうに身につけていました。
そして、プレゼントをもらえなかったくまさんには、サンタクロースさんの勘違いで贈り物を2つもらった男の子が、くまさんにプレゼントを1つあげました。最後は、皆んなでプレゼントを喜ぶことができました。
見どころ
- 窓から見える様子が、想像と違って面白い
- 動物達の部屋が、個性的で面白い。
- 違う動物への贈り物を、皆が楽しく身につけて喜んでいる
①窓から見える様子が、想像と違って面白い
窓から見える様子は、サンタクロースさんが「ここはどうやら〜のおうち」というのも納得できるような、動物の一部が見えています。
でも、ページをめくると、想像とは違う動物が寝ていて、面白いです。子供でも大人でも、思わずページを戻して、どこが見えていたのか確認したくなります。
部屋のページからは、窓の外にいるサンタクロースさんの顔が少し見えるようになっていて、違う動物へのプレゼントを贈ろうとしている様子が見えるため、サンタクロースさんに「中には違う動物がいますよ!」と教えたくなります。
②動物達の部屋が、個性的で面白い
それぞれの動物の部屋を見てみると、置いてある物や飾りや壁紙の色などが、それぞれの動物に似合っているように描かれていて、とても楽しいです。
さらに、動物のお家の外に置いてある物やドアの作りなども、部屋と合っていて、動物達の性格や日々の生活が想像できるようで、面白いです。
③違う動物への贈り物を、皆が楽しく身につけて喜んでいる
動物達がもらったプレゼントは、本当は違う動物へのプレゼントでした。それでも、プレゼントをもらって、自分達なりに、素敵に身につけて喜んでいる姿は、読んでいる側も嬉しい気持ちになります。
きっと、動物達や男の子の嬉しそうな表情を見て、素敵なクリスマスになっていることが想像できます。
サンタクロースさんの勘違いによる間違えたプレゼントでしたが、どんなプレゼントでも、最後は、明るい雰囲気になっていることが、優しく心温まる絵本だと感じます。
楽しい仕掛けと素敵な内容の絵本なんだね。
実際に、子供はどんな反応をするのかな〜?
子供の反応はとても気になるよね。
実際に、子供に読み聞かせをした時の反応や感想を、子供の年齢で分けて伝えたいと思います。
子供の視点と反応
長女が2歳7ヶ月頃のクリスマス時期に購入しました。
2歳の長女は、切り抜かれている窓の仕掛けに、毎回指を通して楽しそうでした。そして部屋の中にいる動物を、サンタクロースさんと一緒に想像しながら楽しんでいました。サンタクロースさんと同じように間違えると、「あれ?」と言って、何度もページを戻って確かめていました。
3〜4歳では、久しぶりに読み聞かせするときに、窓から見えるのは誰のお部屋かなと、一生懸命考えていました。しかし「もう1回!!」のコールで、何度も読み聞かせする時には、中にいる動物さんを覚えてて「〜の動物さんだよね!」と答えを言えることが楽しいみたいでした。
そして、熊さんがプレゼントをもらえないシーンでは、「え!!」と驚いて、心配していました。そして、最後に男の子からプレゼントをもらえると、とても安心していました。
5〜6歳では、窓から見える動物の一部を見て、以前読み聞かせしていたことを覚えていて、「〜の動物さんだよ!サンタクロースさん間違えてるね」とページをめくる前に教えてくれました。
違う動物さんに間違えたプレゼントを贈ってしまって、「良いのかな?」と心配していました。でも、最後にそれぞれの動物さんが喜んで身につけているのを見て、「良かったね!!可愛い!!」と言って喜んでいました。
親の視点と感想
この絵本を選んだきっかけ
クリスマスやサンタクロースについて、子供と楽しめる絵本を探していて、一緒に遊びながら楽しめるこの本を選びました。
親の視点と感想
窓から見えるものから、子供と一緒に想像を膨らませて、読み聞かせをしながら一緒に会話ができることが、とても素敵だと思いました。
答えが合っていなくても、子供の自由な発想が聞けるため、どの年齢でも、とても楽しめると思いました。
窓の切り抜きの仕掛けは、低い年齢から、興味を惹かれる仕掛けのため、2歳の娘には「破られちゃうかな??」と心配しつつも、それだけ子供の興味を惹きつけている素敵な絵本だと思いました。
そして、もらったプレゼントは、その動物への贈り物ではありませんでしたが、最後のシーンでは、それぞれがもらったプレゼントを、自分たちなりに楽しんでいて、読んでいる親としても嬉しくなる絵本でした。
コミュニケーションが取れる、親子で楽しめる絵本です。そのためか、クリスマスの時期と関係なく、子供が読んで欲しいと持ってくることが多かったです。ぜひ、クリスマスがテーマの本であることを気にせずに、どの時期でも楽しんで欲しいと思います。
一緒に想像しながら会話が盛り上がる楽しい絵本だね。
実際に、どういう読み方をすると良いのかな〜?
実際に読んでみて、おすすめの読み聞かせ方法を教えるね。参考にしてもらえたら嬉しいな。
おすすめの読み聞かせ方法
窓から見える一部だけで、誰のおうちか当てるのは難しいです。子供と一緒に「何が見えているのかな?」「誰のお家かな?」とお話ししながら考えると、とても盛り上がって楽しいと思います。
そして、考えと違った動物が寝ていた時、間違えたことを残念に思う子供もいるかもしれません。そんな時は、子供の素敵な発想を「面白い思いつきだね!」「確かにその動物さんに見えるよ!」と、沢山褒めてあげると、次も自由に想像してみようと思えるかもしれません。
大人と子供では、想像するものが違うため、お互いに予想外の考えが出てきて楽しめます。答えが合っていることよりも、子供の豊かな想像力を引き出すことができるため、とても素敵な作品だと思います。
年齢別の楽しみ方
読み聞かせは、3歳からとなっています。
3歳未満の場合
文章が短く、ストーリーも分かりやすいため、楽しめると思います。特に、窓の仕掛けは、子供にとって魅力的のため、読みながら遊んで楽しめると思います。
3歳〜4歳頃
想像する力がついてくる年齢です。窓の仕掛けを想像しながら楽しめるため、本に書かれている通りオススメです。プレゼントがもらえなかった熊さんを心配したり、男の子がプレゼントを2つもらって「ずるい!」と言ったり、絵本の世界観に入りながら楽しめると思います。
5歳〜6歳頃
記憶力や想像力や分析能力がさらについて、仕掛けの部分も、どこが見えていたのか振り返りながら、細かく楽しめます。最後のプレゼントのちょっと違う使い方が面白いと感じられる年齢だと思います。
文章が短く、カラフルなため、子供でも読みやすいと思います。仕掛けに集中する場合は、読んであげると楽しめると思います。
まとめ
子供と遊ぶ感覚で楽しめる絵本だと思います。そして、最後は皆が笑顔になる素敵な絵本です。クリスマスはもちろんですが、時期に関係なく、お子さんと楽しい時間を過ごせると思います。
参考になったら嬉しいな!楽しい時間を過ごしてね!