子供を想う母の愛情と、家族で過ごす幸せが感じられる絵本『ピヨピヨ スーパーマーケット』
紹介する作品
書名: ピヨピヨ スーパーマーケット
作: 工藤 ノリコ
出版社: 佼成出版社
初版年月日: 2003年12月01日
ページ数:A4変・28ページ
伝えたいこと
子供の喜びのために、買い物をして美味しい料理を作る母の愛情と、家族で過ごす日常の中で、幸せを感じられる絵本。
幸せが感じられる絵本なんて素敵だな〜
具体的にはどんな内容の絵本なのかな?
この絵本の内容を紹介するね!!
ピヨピヨ親子が行くスーパーマーケットの描写がとても丁寧で、見どころが沢山会って面白いよ。その後の、家で過ごす日常でも心温まるシーンがあって素敵だよ。
あらすじ紹介(仕掛けの内容と結末を含む)
ニワトリのお母さんが、ひよこの子供達「ピヨピヨ」を5羽連れて、スーパーマーケットに買い物に行きます。
しかし、スーパーマーケットの中で、ニワトリのお母さんが少し目を離した隙に、ピヨピヨ達は、かくれんぼをしたり、好きなお菓子を沢山カゴに入れてレジまで運んだりしてしまいます。
お母さんが何とか気がついて止めますが、ピヨピヨ達は飴以外のお菓子を買ってもらえず、がっかりします。
無事に買い物を終えて家に帰ると、ニワトリのお父さんが仕事から帰ってきます。
ピヨピヨ達はがっかりした気持ちのまま、お父さんとお風呂に入ります。その間に、お母さんは笑顔で美味しい料理を作ります。
お風呂から出たピヨピヨ達は、大好きなスパゲッティーを見て大喜び!「おかあさん だいすき」と言います。
最後、お母さんは眠ったピヨピヨ達の寝顔を見ながら、「おかあさんも みんなが だいすきだよ!」と言いながら微笑みました。
見どころ
- 育児で共感することが描かれている
- 母の愛情が描かれていて、優しい気持ちになる
- かくれんぼするピヨピヨ達を探すシーンが、探し絵のようで楽しい
- スーパーマーケットに並ぶ商品や、動物の親子の細かい描写が、見ていて楽しい
①育児で共感することが描かれている
お店の中で子供達がうろうろしたり、お菓子を買って欲しいと泣いたりと、子連れで買い物をする大変さが、愛嬌いっぱいの動物達と共に楽しく描かれています。
また、家の中でも、お風呂場に沢山のおもちゃが置いてあったり、お風呂上がりにベビーパウダーをつけていたり、ピヨピヨが眠るときにぬいぐるみと一緒だったりと、育児中に見られる光景が沢山詰まっていて、共感するものを見つけるのも楽しいです⭐️
②母の愛情が描かれていて、優しい気持ちになる
ピヨピヨ達のお母さんが、笑顔で夕食を作っているシーンでは、喜ぶ子供達を想像しているのかなと思えて、心が温まります。
ピヨピヨ達が大好きなお料理に喜んでいる様子や、絵本を読んでもらいながら眠る様子を見ている時、お母さんはずっと笑顔でいます。
ピヨピヨ達のお母さんは、子供達が大好きなことが伝わり、とても優しい気持ちになります。
③かくれんぼするピヨピヨ達を探すシーンが、探し絵のようで楽しい
ピヨピヨ達は、果物・野菜コーナーで、自分と似ている色の食材に、上手に隠れています。子供と一緒に、隠れているピヨピヨを探すと、とても楽しいと思います。
商品と同じ色の場所に隠れていますが、ピヨピヨの一部が見えているため、小さい子供にとっては、絵探しとして丁度良いレベルだと思います。全員見つけたら、子供もきっと嬉しくなると思います。
④スーパーマーケットに並ぶ商品や、動物の親子の細かい描写が、見ていて楽しい
お菓子コーナーや、冷蔵品・冷凍品コーナーでは、馴染みのある商品が沢山並んでいて、見ているだけでも楽しいです。
アザラシの親子は海産物コーナーを見ていたり、うさぎの親子は人参を選んでいたり、動物の特徴がよく表れています。「あざらしさんは、どんな海の食べ物が好きなのかな〜」子供と会話しても楽しいと思います。
お菓子コーナーでは、子供達がお菓子を買って欲しいとアピールしている様子も、よく見かける光景のため、可愛くて思わず笑顔になってしまいます。
お母さんの優しさが感じられたり、日常の光景が細かく描かれている、楽しくて優しい絵本なんだね!
実際に、子供はどんな反応をするのかな〜?
子供の反応はとても気になるよね。
実際に、子供に読み聞かせをした時の反応や感想を、子供の年齢で分けて伝えたいと思います。
子供の視点と反応
長女が2歳の時に購入しました。
2〜3歳の長女は、特にピヨピヨ達が店内でかくれんぼをするページが大好きで、「いたー!!」と嬉しそうに指差ししていました。試食コーナーのページでは、絵の中のさくらんぼを手で摘んで食べる真似をして、遊んでいました。
お店でピヨピヨ達が、お菓子いっぱいのカゴをレジに持っていくページで、お母さんが「だめだめ、ちょっと まってくださーい!」と言うところがお気に入りで、「もう1回」と何度も繰り返し読んであげました。
お風呂で、ピヨピヨ達が色々な遊びをしているページもお気に入りで、「これは?」と何をして遊んでいるのか聞いて、自分もやりたいと楽しく見ていました。
4〜5歳の頃も、可愛いピヨピヨ達の絵本がとても好きでした。ピヨピヨ達が店内でかくれんぼをするページでは、すぐに全員見つけ出しますが、隠れている様子が面白のか、「お尻が見えている!」など話してくれました。
ピヨピヨ達が好き勝手に買い物をするページでは、「これが買いたい!」と一緒になって選んでいるようでした。
ピヨピヨ達が違う色の飴を持っていたり、寝るときに違うぬいぐるみを持っている様子を見て、「わたしはこれが好き!」と自分のお気に入りを教えてくれました。
親の視点と感想
この絵本を選んだきっかけ
かくれんぼをしているピヨピヨを探したり、色々な商品が細かく書かれているため、子供とどれが好きか会話しながら楽しめると思い選びました。
親の視点と感想
子供を連れて買い物に行くと、少し目を離した隙に子供がうろうろどこかへ行ったり、お菓子を買って欲しいと泣いたりと、日常によく起こる大変さが描かれているため、親目線からも共感するところが沢山ある絵本です。
そんな大変さも、登場する動物達が可愛いく、楽しく描かれているため、思わず笑ってしまうくらい楽しい絵本です。
子供が喜ぶ顔を想像しながら夕食作りをしたり、起きている時は大変だけど、寝ている子供の顔を愛おしく眺めたりと、育児をしているときに感じられる幸せも描かれていて、絵本を読みながら幸せになります。
ママだけでなくパパも登場して、お風呂にピヨピヨ達と入ったり、子供の寝顔を一緒に見ているページもあり、家族の幸せを感じられる素敵な絵本だと思います。
子供がピヨピヨ達に感情移入している時に、自分もピヨピヨのお母さんに感情移入して、楽しみながら読める絵本です。
ピヨピヨ達がかくれんぼしているページでは、探し絵としては難易度が低く、小さい子供でも見つけることができるため、子供と一緒に探しながら楽しめる絵本です。
絵探しを楽しめて、子供の成長も感じられる素敵な絵本だね。
実際に、どういう読み方をすると良いのかな〜?
実際に読んでみて、おすすめの読み聞かせ方法を教えるね。参考にしてもらえたら嬉しいな。
おすすめの読み聞かせ方法
スーパーマーケットのページでは、沢山の商品が描かれているため、その中に子供や自分の好きな食べ物があるかもしれません。「〜ちゃんが好きな食べ物あるね!」「ママはこれが食べたいな」「パパが好きな食べ物見つけた!」など、商品を見ながら会話をすると楽しいです。
ピヨピヨ達がかくれんぼしているページでは、ぜひ、一緒にピヨピヨ達を探してみると楽しめると思います。「同じ色の食べ物にかくれている子がいるよ」「隠れるのが一番上手な子はだあれ?」などヒントを出したり、質問しても楽しいかもしれません。
子供は、びっくりしたり、慌てたり、大笑いしたりなど、感情が大きく動いているような言葉に興味を惹かれる様子を見かけます。
ピヨピヨのお母さんが、レジで勝手に大量のお菓子を買おうとするピヨピヨ達を追いかけて、「だめだめー、ちょっと まってくださーい!」と言うページでは、慌てるような声で絵本を読むと、子供は楽しいかもしれません。
最後にピヨピヨのお母さんが、「おかあさんも みんなが だいすきだよ!」と言うページでは、「ママも〜ちゃんが大好きよ!」と言ってあげると、絵本を通して自然と大好きを伝えられて、子供も笑顔になれると思います。
年齢別の楽しみ方
読み聞かせは2歳からとなっています。
2〜3歳頃
短いストーリーのある絵本を楽しめる時期だと思います。短い文章で、テンポよくお話が進むため、小さい子供でも、飽きずに楽しめると思います。
ピヨピヨ達がかくれんぼしているページも、小さい子供が見つけやすく、楽しめると思います。子供の好きな食材について、会話しながら読み進めても楽しいかもしれません。
4〜5歳頃
推測力がついてくる時期だと思います。ピヨピヨのお母さんが、何を作ろうとしているのか考えることも楽しいかもしれません。
スーパーマーケットには、様々な動物の親子が買い物をしているため、「うさぎさんは、大好きな人参を買ってるね」「この子はお菓子が欲しくて泣いているのかな」など、読むたびに、色々な発見があり、その度に会話を広げても楽しいかもしれません。
まとめ
親子で共感しながら、母の愛情や、日常の中にある幸せが感じられる、素敵な絵本です。描写が細かいため、読むたびに発見があり、細部まで楽しめる絵本です。
参考になったら嬉しいな!楽しい時間を過ごしてね!