失敗しても、目の前のことを全力で頑張った先に、自分の幸せが見つかる絵本『ぐるんぱのようちえん』
紹介する作品
書名:ぐるんぱのようちえん
作: 西内ミナミ作 / 堀内 誠一絵
出版社: 福音館書店
初版年月日: 1966年12月15日
ページ数:28ページ/寸法:20 × 27 cm
伝えたいこと
失敗しても、できることを一生懸命に頑張ることで、いつかは自分の居場所や楽しいことが見つかることが感じられる絵本。
一生懸命に頑張ると、楽しいことが見つかるなんて素敵だな〜
具体的にはどんな内容の絵本なのかな?
この絵本の内容を紹介するね!!
主人公の象のぐるんぱが、仕事に一生懸命で応援したくなる絵本だよ。繰り返し言葉や、ぐるんぱの作る商品が積み重なっていったりと、子供が楽しめる要素が入っていて、楽しい絵本だよ。
あらすじ紹介
象のぐるんぱは、ずーっと一人ぼっちで寂しく過ごしていました。そこで象の仲間が、ぐるんぱのことを心配して、仕事に行かせるようにしました。
ぐるんぱは、まずはビスケット工場に働きに行きました。ぐるんぱは特別張り切って、大きな大きなビスケットを作りました。しかし、大きくて値段の高いビスケットは、誰も買ってくれず、仕事を辞めることになってしまいました。
その後も、お皿のお店、靴のお店、ピアノのお店、車のお店に働きに行き、それぞれの場所で、ぐるんぱは特別張り切って、大きな物を作りましたが、お客さんが使うことのできない物ばかりのため、仕事を辞めることになってしまいました。
そんな時、ぐるんぱは、12人の子供がいるお母さんに出会いました。お母さんは、ぐるんぱに子供達を見ていて欲しいと頼みました。
ぐるんぱは、これまで仕事で作った大きなピアノで歌を歌い大きなビスケットをあげて、子供達を喜ばせました。さらに沢山の子供達が集まってきたので、ぐるんぱは、これまで仕事で作った大きな物を使って、幼稚園を作りました。
子供達に囲まれているぐるんぱは、もう一人ではなくなりました。
見どころ
- ぐるんぱがそれぞれの仕事場で一生懸命作る様子が応援したくなる
- 仕事を辞めるたびに、持ち帰る大きな商品が上手に積み重なっていく様子が楽しい
- ぐるんぱの作った大きな商品が、子供達の遊具になる様子が楽しい
①ぐるんぱがそれぞれの仕事場で一生懸命作る様子が応援したくなる
ぐるんぱが仕事場で張り切って大きなサイズの商品を絵を見て、読み聞かせしてもらっている子供にもぐるんぱの頑張る様子が分かりやすいと思います。
仕事で失敗してしまい、がっかりしながら仕事場を去っても、次の仕事場では一生懸命に働く姿を繰り返し見ることで、読み聞かせしていても、ぐるんぱを応援したくなります。
失敗しても、目の前のできることを一生懸命に頑張るという大事なことを教えてくれる、素敵な絵本だと思います。
②仕事を辞めるたびに、持ち帰る大きな商品が上手に積み重なっていく様子が楽しい
ぐるんぱが仕事場で作った大きな商品を抱えて去っていく様子が描かれていますが、その商品が仕事を辞めるたびに積み重なって増えていきます。
子供は、その積み重なっている様子を見て、「ここの仕事で作った物が、次のページでぐるんぱが持ち上げている物の上に乗るよ!」と言って、予想通りになると嬉しい見たいです。
仕事を辞めなければいけないことは辛いことであり、ぐるんぱはしょんぼりしていますが、積みあがった商品が描かれていることで、見ていてユーモアがあり、子供と楽しく見ることができると思います。
③ぐるんぱの作った大きな商品が、子供達の遊具になる様子が楽しい
大きな靴がかくれんぼできる場所になったり、大きなお皿がプールになったりと、想像していない使い方が出てきて、見ていて楽しいです。
ぐるんぱが作った大きな商品は、売ることはできませんでしたが、子供達の楽しい遊び場となる様子を見て、ぐるんぱの頑張りが報われていて嬉しくなります。
読み聞かせをしている子供と一緒に、象さんサイズの物があったら、どんな遊びができるか考えるのも楽しいかもしれません。
ぐるんぱが、失敗しても一生懸命頑張って、最後には幸せな居場所が見つかる、とても素敵な絵本なんだね!
実際に、子供はどんな反応をするのかな〜?
子供の反応はとても気になるよね。
実際に、子供に読み聞かせをした時の反応や感想を、子供の年齢で分けて伝えたいと思います。
子供の視点と反応
長女が幼稚園に行く年の3歳頃に購入しました。
3〜4歳の頃は、ぐるんぱが作る大きな作品を見ながら、「どうしてお客さんに買ってもらえないの?」と聞いたり、「ぐるんぱは大きな物を全部持てて、力持ちだね〜」と言って興味津々でした。
ぐるんぱが仕事を辞める度に出てくる「しょんぼり」と言う言葉が、仕事を辞めるたびに増えていくため、繰り返し言葉が気に入っていました。
5〜6歳の頃は、少し長い内容でも集中できる年齢のため、ぐるんぱが仕事をしたり幼稚園を作る様子を、夢中になって見ていました。
自分の幼稚園での生活を想像しながら、「大きなお皿のプールで遊びたいな」「ぐるんぱのお鼻の滑り台が楽しそう」と、楽しそうに見ていました。
親の視点と感想
この絵本を選んだきっかけ
幼稚園に入園する長女のために、少しでも幼稚園が楽しいイメージの場所になるように選びました。
親の視点と感想
ぐるんぱは仕事場でうまくいかなかったとしても諦めずに、どの仕事場でも一生懸命に頑張る姿が、とても素敵だと感じました。仕事で張り切る様子が、大きな商品を作ることに表れているところが、子供に分かりやすいと感じました。
大きすぎる商品を次々と持ち上げていく姿も、ぐるんぱが仕事を沢山頑張ったことが分かり、上手に積み上がっている様子もユーモアがあります。
後半のページで、自分で作った大きな商品を使って子供達を楽しませている様子は、ぐるんぱの優しさで溢れていると感じます。
子供達が遊んでいる姿は、読み聞かせをするときに、子供に共感して楽しく見てもらえそうだと感じました。
一生懸命なぐるんぱの姿に、ページを進めるごとに感情移入して応援したくなるため、最後に自分の居場所を見つけて幸せそうにしているぐるんぱを見て、とても嬉しく優しい気持ちになれると思いました。
失敗しても、目の前のことに一生懸命になって頑張ることで、自分の幸せや居場所が見つかるという、大事なことを教えてくれる絵本だと感じました。
ぐるんぱが頑張る様子が子供に伝わり安く、繰り返し言葉やユーモアがある場面も出てくる楽しい絵本だね。
実際に、どういう読み方をすると良いのかな〜?
実際に読んでみて、おすすめの読み聞かせ方法を教えるね。参考にしてもらえたら嬉しいな。
おすすめの読み聞かせ方法
ぐるんぱが作る商品の大きさは、分かりやすく描かれています。
子供が大きな商品に注目した時に、「1個1万円!!高いね!!」「象さんサイズの靴だから、人は靴の中に隠れちゃうね」「象さんが乗れる車って、どれくらい大きいと思う?」と、大きな商品について会話してみると楽しいと思います。
「しょんぼり」という言葉が、何度も出てきます。仕事を辞めるたびに「しょんぼり」という言葉が増えるため、少し強調して、「しょんぼり しょんぼり」と話してあげると、子供は繰り返し言葉に興味を持ち、楽しいと思うかもしれません。
最後のページの、ぐるんぱの幼稚園は、子供から見て、魅力が沢山の遊び場が描かれていると思います。
ぜひ、ぐるんぱの幼稚園があることを想像して、「どれで遊びたい?」「ぐるんぱに次は何を作ってもらいたい?」と聞いてみても楽しいかもしれません。
年齢別の楽しみ方
読み聞かせは「4歳から」、自分で読むなら「小学校低学年から」となっています。
3〜4歳
絵本の中のいろいろな絵に注目して、発見できる年齢だと思います。ぐるんぱの作る大きな商品は、絵がとても分かりやすく描かれているため、大きな商品について会話をすると楽しいと思います。
作った商品が積み重なっていくページは、ぐるんぱが頑張って作ったことが分かりやすく、上手に積み重なっていく様子は見ていて楽しいと思います。幼稚園の年少くらいの年齢の場合、ぐるんぱの幼稚園の風景は、とても感情移入しやすいと思います。
繰り返し言葉が楽しい年齢だと思いますので、「しょんぼり」という言葉に反応したら、一緒に言ってみると楽しいかもしれません。
5〜6歳
お仕事をすることが理解できるようになり、ぐるんぱがいろんな物を作る様子に注目するかもしれません。それでも、どうして仕事を辞めないといけないのかまでは、理解できないかもしれません。
「どうして仕事やめるの?」と聞いてきたら、「お店は商品を買ってもらいたくて作っているけど、誰も使うことのできない物は、作っても売れないから、お店は困るね」など、子供に分かりやすく説明してあげても良いかもしれません。
相手の気持ちも理解できる年齢のため、ぐるんぱが頑張ったり、しょんぼりしたりする様子にも注目するかもしれません。
最後のページでは、ぐるんぱは子供達に囲まれて楽しそうに描かれているため、最後に嬉しい気持ちになると思います。
幼稚園では年中や年長くらいの年齢のため、ぐるんぱの幼稚園はとても楽しそうに見えると思います。ぜひ、「どれで遊びたい?」「自分だったら、どんな大きいものを使って遊び場を作る?」など質問しても楽しいかもしれません。
まとめ
失敗しても、目の前のことを全力で頑張るという大事なことを学び、最後は楽しく幸せそうな姿を見て心が温まる素敵な絵本だと思います。
参考になったら嬉しいな!楽しい時間を過ごしてね!